蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei 2 ~
「ね、アヤ……」
「……」
「おれのこと、好き?」
慧の言葉に、絢乃は花開くようにふわっと笑った。
普段の絢乃なら自分の前でこんな無防備に笑うことはない。
絢乃は慧を見上げ、甘く掠れた声で言う。
「……うん、大好き……」
「……っ……」
絢乃の言葉に、慧の理性は一瞬で吹き飛んだ。
……これは、まずい。
と思いつつも、止まらない。
慧は絢乃の頬を両手でそっと包み込み、囁いた。
「アヤ、お前はもうおれのものだよ。だからもうお前を誰にも見せない。誰にも会わせない。……いいね?」
と、慧が言うと。
絢乃はコクリと子供のように頷いた。
その目は潤み、とろんとしている。