蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei 2 ~



半田は意味不明なことをわめきたてる。

ヒィィと青ざめた絢乃に、卓海が『行け!』とギロリと視線を向ける。

絢乃は慌てて廊下へと飛び出し、携帯を見た。

が。


「……あれ?」


いつのまにか通話が切れてしまっている。

山の中だからだろうか、電波状態が良くないらしい。

窓の方に寄ってみてもアンテナが立つ気配はない。


「……どうしよ……」


今の会話を聞かれる前に切れていればいいのだが……。

絢乃は青ざめ、携帯をポケットに戻した……。


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