蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei 2 ~
「……一体何なんだよあいつら。頭の中にキノコでも生えてんじゃねえのか?」
「お疲れ様です、加納さん」
「お前はお前でさっさと帰るしよ……、ってか慧と連絡は取れたか?」
「いや、それが電波状態が悪くて……」
「……オレの寿命もあと半日か? マジで命の覚悟をしといたほうがよさそうだな……」
卓海は呟きながらコーヒーなどが置かれたドリンクコーナーへと歩いていく。
ちなみに今日は夕方まで講義を行い、その後は卓海に送ってもらって宮崎平まで戻る予定だ。
……あと一日、頑張るか……。
絢乃はひとつ息をつき、トレーに置かれたコーヒーカップに指を伸ばした。