エリート外科医の甘い独占愛
「……――ん」
漏れた甘い声が浴室に大きく響くと、卓志はそこを何度も責めた。
白衣を纏っている時の卓志の指は、命を繋ぐ神聖なものなのに、裸の卓志のそれは私を悩ませる悪魔みたいだ。
バスルームから出ると、卓志はシャンパンを開ける。
「どうぞ。汐」
華奢なグラスを卓志こら受けとると、買い替えたばかりのソファーに座った。
コクリ、と細かな泡がたつ液体を流し込みながら部屋中を見渡し細かな場所へまで視線を向ける。
部屋の中に見慣れない家具や雑貨が増えるたびに、例えようのない焦りが私を襲う。
卓志に愛されているのは私なのに、どうしてこんなに惨めな気持ちになるの?
教えてほしい。
ねえ、卓志。