エリート外科医の甘い独占愛
そんな私を見つめて、伊崎先生はいった。
「よかったです、笑顔になって」
「え?」
「だって、今日の野島さんずっと泣きそうな顔をしてたから、どうしたのかなって気になってました」
「そんな、こと……」
ないなんて言えない。
式が始まってからずっと必死で平気なふりをしていただけ。
大好きな恋人の結婚式で笑っていられるほど、私は強くないから。
本当は、大声で泣きたい。
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