エリート外科医の甘い独占愛
「いえ、あれは……あんなミスをしてしまったから、どうしても顔を合わせづらかったんです。本当に申し訳ありませんでした」
頭を下げようとする私を制止して、伊崎先生は言った。
「僕の方こそ、すみませんでした。広岡先生がいない分、頑張らなくちゃいけないと思って必死だったんです。あんな時こそ、自分がフォローするべきなのにそんな余裕さえなかった」
「いえ、そんなことありません。先生こそ、私のこと嫌いにならないでくださいね」
「そんな。僕は野島さんの事、嫌いになんてなりません」
伊崎先生はそう言うと急に真剣な眼差しを向けた。