エリート外科医の甘い独占愛
08.断ち切れない愛
翌朝、私は重い体を引きずるようにして病院へ向かった。
ずきずきと痛むのは、打たれた頬ではなく心なのかもしれない。
そんな私を待ち構えていたのは、山積みの業務。
体には堪えたけれど余計なことを考えなくて済むのには助かった。
午後の検温が済んだ頃、廊下で患者さんと立ち話をしていた私を呼んだのは卓志だった。
「野島さん、ちょっと来て」
卓志は私を薬品庫に連れてくると、中に押し込んでドアを閉めた。