エリート外科医の甘い独占愛
「だめだよ、卓志。こんなところにいるのを誰かに見られたらどうするの?」
「大丈夫、誰も来ないから」
卓志は外に出ようとする私を抱き寄せた。
「いやだって、離してよ」
それでも離れようとする私の体を、ギュッとスチールの棚に押し付けた。
「説明しろよ、昨日のこと」
「痛い、卓志」
「ゴメン、汐」
卓志は力を緩めて、私の目線に合わせるように膝を落とした。
「昨日は、莉香が戻ってくるなんて思ってなくて、汐には申し訳なかったと思ってる。
けど、伊崎と付き合ってるってのはどういうことなんだ。本当なのか?」
――本当だよ。
そういえたら良かった。
伊崎先生の言う様に、卓志との関係を終わりに出来た。