エリート外科医の甘い独占愛
「ああ、何するんですか」
「なにって、これ、こんな趣味の悪い悪戯誰が」
そう声を荒げた時、突然現れた看護部長が私の名前を呼んだ。
「野島汐さん」
いつもにこやかな部長が、冷ややかな視線を私に向けている。
「はい」
「業務の手をとめて、今すぐ一緒に来てください」
看護部長がよく通る声で、私に告げると。ナースステーション内は、水を打ったようにシンと静まり返った。
「わかりました」
心臓がドキンドキンと高鳴る。
まるで警鐘を鳴らすかのように私の頭の奥まで響き渡る。
私は何も知らされぬまま、部長に着いて行った。