LOVEless ~不倫~
「今日は、どうされます?」


鏡の中の七菜ちゃんが微笑む。


「えっと、カラーとカットでお願いします」


う~ん。口角もキュッと上がっている。

めちゃくちゃ美人ってわけじゃないけど癒しの雰囲気だ。


「向井さん、どちらからいらしたんですか?」


「K市から。織田さんって分かりますか?
ちょっと前まで同じ店舗で働いてて前に、ここお薦めされたの思い出して来ちゃいましたっ」



「えっっ、織田くんとーー!!」


織田くんって呼んでるのか。


「織田くんとは小学生からの幼なじみで。
でも、お客さん紹介してくれるなんて始めてで、、、ビックリです!!!」



七菜ちゃん、驚いている。



そりゃそうだ。



本当は紹介なんてされてないし。
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