LOVEless ~不倫~
診察台の上に乗ると急に頭がクラクラしてきて意識が遠のきそうになった。

何で私、こんなところに居るんだろう・・・。







下腹部に走る小さな痛み。

暗い診察室の中にいると

まるでここが懺悔室にように感じて許しを請いたい衝動にかられた。







「向井さん、向井さん大丈夫ですか?」






看護士さんの声で我に返る。

「あっ、はい」

慌てて返事すると

「大丈夫ですか?
診察おわりまして先生のお話がありますので
こちらの部屋に移動して下さいね」

急いで下着をつけ
案内された隣の部屋の戸を開ける。

初めて顔を合わせた先生は
とても優しい笑顔の白髪まじりの初老の先生で

「何か最近、強いストレス感じるような事ありましたか?」

そう優しく私に問いかけた。
< 248 / 265 >

この作品をシェア

pagetop