かえるの瞳に……
そんなにかえるには詳しくないけれど、たぶんこの子は普通のかえるよりも細身。
骨張っていて、あまりにやせ細ったその姿に思わず同情してしまい……。
「うちに来る?」
なんて……かえる相手にそんな事を聞いてしまった。
何故って……。
だって、そう聞きたくなるぐらい可愛らしい泣き声とともに、うるうると訴えるような瞳がまっすぐ私を見つめていたんだから。
この子は苦手な爬虫類とは違うような気がした。
「おいで!」
思わずそっと手を伸ばす。
かえるは「キュー」とまた一鳴きしてぴょこんと手に乗った。
おそるおそる撫でてみるとつぶらな瞳を少し閉じてまるで目を細めたよう。
気のせい?
そんなこの子がなんだか可愛くなってしまって……そのまま連れて帰ってしまった。