夜桜と朧月
「まだそこまで考えてないから!とりあえず今は、お姉ちゃんの一周忌の事を考えるの!あと、咲希と多希の一歳の誕生日の事!それが全部済んだ後で、……そういうコト、考えたい……」
ね?と、薫を見ると、頷いて父ににじり寄った。
「今はまだ、やらなきゃいけないことが多いから、結婚の事は後でゆっくり話し合わせて頂けますか?真愛が言う通り、ちゃんとあいつの一周忌を済ませてやりたい。真愛との結婚の話はそれからにしたいんです」
頭を深々と下げて頼み込む薫の姿に胸を打たれ、自分もそれに倣った。体が勝手に動いていた。
「……お父さん、お願いします………」
「……頭を上げろ……」
そっぽを向いたままの父の声が少し震えている。
「期待させておいて、『やっぱり止めます』なんてのは、ナシだからな」
「……!はい……!」
薫が緊張して返事を返す。
お父さん、………認めてくれたんだ……。
ね?と、薫を見ると、頷いて父ににじり寄った。
「今はまだ、やらなきゃいけないことが多いから、結婚の事は後でゆっくり話し合わせて頂けますか?真愛が言う通り、ちゃんとあいつの一周忌を済ませてやりたい。真愛との結婚の話はそれからにしたいんです」
頭を深々と下げて頼み込む薫の姿に胸を打たれ、自分もそれに倣った。体が勝手に動いていた。
「……お父さん、お願いします………」
「……頭を上げろ……」
そっぽを向いたままの父の声が少し震えている。
「期待させておいて、『やっぱり止めます』なんてのは、ナシだからな」
「……!はい……!」
薫が緊張して返事を返す。
お父さん、………認めてくれたんだ……。