ナルシ!?俺様!?上等上等!!



「……最後にまた言うね。私と、友達になって下さい」


スッと俺の前に出された手。


壊れかけた俺はそれを見て現実に戻された。


小さく震える手は、また俺に拒絶されることを臆しているように見えた。


チラリと彼女の顔に目を向けると、伏せられた目。

頬には大きな湿布が貼られていた。



動くほうの手で宮本の殴られた方の頬を包む。

暖かい温もりが伝わり、俺は迷うのを止めた。


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