サイレント・チルドレン01
アキが何も言わずに、あたしを引っ張っていく。
特に異論はないのでついていった。
「アキ」
アキが振り向く。
「あたしも見たいのあるんだけど、行ってきていい?」
「うん」
「手、離してほしいんだけど…」
アキがハッとしたように気づいて、
ちょっと寂しそうな顔をして手を離した。
もう、可愛いなぁ。
同級生だったよね、あたしとアキ。
あたしは行きたかったJ-popの棚へ向かった。