初恋ごころ。



振り返ると、そこにいたのは…

あの佐々木優介だった。

「あー…悪い、
ここに生徒手帳落ちてなかった?」

落ちてました。
そして私が踏みました。

とりあえず返そう…

って、踏んだ跡残ってるんだ!
怖い。返せない!どうする?

「えっと…見ませんでした。
あったら後で渡しにいきます。」

夏希がとっさにこう言ってくれた。
私の焦った様子を感じたんだろう。
さすがは夏希!

「サンキュ。頼んだ。
…つか、俺のクラスわかる?」

わかります。有名だから。
なんて言えないから、

「あ…いや、何組ですか?」

というか、よく見るとやっぱり
威圧感あるし、怖いけど…
そんな悪い人では無さそうだなぁ。

「Cの佐々木。
…じゃ、行くんで。」

「あ、うん。」

向こうは私たちのこと
知らないんだろうな。
B組だから隣なんだけどね。


ーーーガラガラッ


< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop