初恋ごころ。
振り返ると、そこにいたのは…
あの佐々木優介だった。
「あー…悪い、
ここに生徒手帳落ちてなかった?」
落ちてました。
そして私が踏みました。
とりあえず返そう…
って、踏んだ跡残ってるんだ!
怖い。返せない!どうする?
「えっと…見ませんでした。
あったら後で渡しにいきます。」
夏希がとっさにこう言ってくれた。
私の焦った様子を感じたんだろう。
さすがは夏希!
「サンキュ。頼んだ。
…つか、俺のクラスわかる?」
わかります。有名だから。
なんて言えないから、
「あ…いや、何組ですか?」
というか、よく見るとやっぱり
威圧感あるし、怖いけど…
そんな悪い人では無さそうだなぁ。
「Cの佐々木。
…じゃ、行くんで。」
「あ、うん。」
向こうは私たちのこと
知らないんだろうな。
B組だから隣なんだけどね。
ーーーガラガラッ