おうちにかえろう
怒涛の展開
バイトを始めたのは、一人暮らしをすることが決まった頃。
条件は、とにかく稼ぎたかったこともあって、沢山働けることと、自給がいいこと。
その2つだった。
当てはまるものなんて、ごまんとあった。
その中でも特に自給のいい、自宅からも通いやすいものを選んだ結果。
「…おかえりにゃさい、さみしかったにゃあ」
ネコ耳をつけて、にゃんにゃん言葉を発するにゃんにゃんカフェのウエイトレスになった。
と、言っても、キャバクラのようなお店ではない。
カフェと謳っているが、コーヒーを出すようなお店でもない。
一応、健全な居酒屋…ということで売り出しているが、ユニホームは正直きわどい。
黒猫をイメージしたらしいが、二の腕全開で、太ももを惜しげもなく晒さなければならないこの黒いワンピースは正直いかがなものかと思う。
付属の尻尾は邪魔すぎるし。
網タイツも謎すぎる。
自給のいい理由はこれだったのか…と、着用してから思ったものの、時すでに遅し、だった。
まぁ、私は貰えるものが貰えれば、何でもいいんだけど。