おうちにかえろう
…ど、どうしたんだ…
賀上が、食いかかってこないなんて…
「お、おい…大丈夫か?やっぱどっか打った?」
「!!!」
肩を揺さぶってそう問うと、今度こそ我に戻ったのか、賀上の表情が一気に険しくなった。
それとほぼ同時に、いつも通り睨まれた。
「…うっっ…煩い!!!!」
…これも、いつも通り。
だけど…
俺の見間違いでなければ、顔は…
「…み、美月、行こう!部屋行こう!!」
「…まーちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だから!!!早く行こう!!!」
尋常じゃないくらい、真っ赤なままで。
逃げるように階段を駆け上がっていった2人を見て、立ちつくすしか出来なかった。
「……。…なんなの?」
…なんだったんだ?今の。