おうちにかえろう

「炒飯食いながら泣きだしたらどうしようって若干ハラハラしてたからね」


「……。」




喉の奥の方がぐっと詰まって、


胸の奥がじんとして、


それを抑え込むようにしたら自然と顔に力が入ってしまって、


そのたびに人に、指摘された。




「……、泣きそう、…でしたか？私」


「え？」


「泣きそうに、見えました？」


「…、誰が見てもそう見えたと思うけど」




何言ってんだこいつって顔で、当たり前のようにそんなことを言わないでほしい。


だって、いきなりそんなことを言われたって、そうだったんだ、なんて思えるわけがない。


だって、泣いた記憶なんてもう



遠　す　ぎ　て






「話逸らすのも嘘つくのも泣くの我慢するのもすげー下手くそ」




自分だって、分からなかったのに。