おうちにかえろう
…もしかして、バカにされた、のか?
いや、でもそれとは少し違う気が…
「悪かったな気ぃ使わせて」
「…あ、いえ」
「飯食ったあとみんなで食おう」
私の思考を遮った雨宮さんは、そう言うと、箱のまま冷蔵庫にしまっていた。
そんな彼の後姿を見ながら、思う。
「……」
みんなで…には、私も含まれているんだろうか。
「早く食おうぜー、腹減った」
お腹を押さえながら不機嫌そうに顔を顰めた雨宮くんの声で、はっとした。
そうだ、鍋。
せっかく作ってくれた、お鍋。
「あ、待って、酒も買ってきたんだ、飲もう飲もう!朔ちゃんも飲むでしょ?」
「飲む」
「!」
立ち上がって冷蔵庫へと向かう入間さんの言葉に、衝撃が走った。
酒…ということは…成人されてるってことですか?
と、いうことは完全に年上ですよね?
(…年下だと思った…だって童顔だから…)
そんな心の声は、もちろん表に出すことなんてなかったけれど。
「雛ちゃんも飲むでしょー?」
「マッコリ…」
今度ばかりは驚きすぎて、固まってしまった上に凝視してしまったから、失礼な気持ちが伝わってしまったかもしれない。
(…梅田さんは絶対年下だと思った…)