おうちにかえろう





あの家にはもう、近づかないようにしよう。



恩返しはまだ出来ていないけれど…雨宮くんに、菓子折りでも渡そう。



それだけで済ませて本当に申し訳ないけれど、でも、それで勘弁してもらおう。



私には無理だ。



あんなこと言ってしまったら、



あんなこと言われてしまったら、




もう、顔なんて合わせられない。




雨宮さんには、関われない。










“ちょうど部屋一つ余ってるから、ここに住めば?”










会って間もないクソガキ相手に、なんてことなくそんなこと言うなんて。





おかしいよ、絶対。











【♪♪~…】
< 94 / 199 >

この作品をシェア

pagetop