奪取―[Berry's版]
「感じたの。貴方の眸から、言葉から。ああ、この人は何かを背負ってる人なんだろうなって。それも、随分重いものを。それが何か知ろうとは思わないわ。でも、少しだけ、貴方に興味をそそられた」
「……なるほど」
「惚れた腫れただの。甘い言葉を囁いてなんて言うつもりはないわ。一瞬でいいから溺れさせて欲しいの。熱を分けて欲しい。貴方なら、私の望みを叶えてくれると思って」
「それは、セフレってこと?」
春花は楽しげに眸を大きくする。グラスを再び引き寄せ、紅く揺れるワインを一口流し込む。一呼吸あけてから、言葉を続けた。肩を竦めて。
「……なるほど」
「惚れた腫れただの。甘い言葉を囁いてなんて言うつもりはないわ。一瞬でいいから溺れさせて欲しいの。熱を分けて欲しい。貴方なら、私の望みを叶えてくれると思って」
「それは、セフレってこと?」
春花は楽しげに眸を大きくする。グラスを再び引き寄せ、紅く揺れるワインを一口流し込む。一呼吸あけてから、言葉を続けた。肩を竦めて。