奪取―[Berry's版]
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 春花の頬を片手で覆い、舌を絡ませ、喜多は春花の唇を貪る。残る手で、彼女の身体を弄る。シャツを捲くり上げ、素肌を晒す腹部をひと撫ですると、春花の身体が反応し震えた。背中に手を回し、邪魔になるものを取り除く。指先で、現れた乳房の膨らみをなぞる。
 漸く開放した唇は、人工的なものとは違う赤みを帯びていた。憂いを増した眸を向けたままに、春花は喜多に乞う。

「会えない分、今日は激しくして」
「仰せのままに」

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