奪取―[Berry's版]
喜多が絹江の首に唇を寄せる。就寝時に使用しているワンピースは、首周りが大きく開いたものだ。僅かに、跳ねるように。絹江の身体が、喜多の口付けの度に反応を見せる。薄暗い部屋の中でも、色の白い絹江の肌は、輝いて見えた。
「着物を普段から着ているせいか。きぬちゃんの背中は、色白で、綺麗だよ」
「背中なんて、誰でも同じでしょう?」
「自分で見たことがないから、そんなこと言うんだ。きぬちゃんは」
絹江を抱きしめている喜多の腕に、力が込められる。
「俺だけが見れる、俺だけが知ってる。きぬちゃんの美しさだ」
「――喜多くん?」
「おやすみ」
「着物を普段から着ているせいか。きぬちゃんの背中は、色白で、綺麗だよ」
「背中なんて、誰でも同じでしょう?」
「自分で見たことがないから、そんなこと言うんだ。きぬちゃんは」
絹江を抱きしめている喜多の腕に、力が込められる。
「俺だけが見れる、俺だけが知ってる。きぬちゃんの美しさだ」
「――喜多くん?」
「おやすみ」