奪取―[Berry's版]
青年の合図で、楽曲が流れる。聞きなれないその音楽は、青年のオリジナルなのだろう。3分程度の音楽が終わりを向かえ、再び拍手で会場が包まれる。
やや緊張した面持ちで、スタンドマイクに両手を乗せた青年は口を開いた。
「今の新曲を。ここにいる春花さんへ捧げます」
一気に、春花へライトが当てられる。眸を見開き、呆然とする春花を、バンドメンバーのひとりが背中を押し、ステージ中央まで連れ出した。観客へ向けていた視線を、春花だけに向け、青年は彼女の手を取る。
「春花さん、愛しています。結婚してください」
「……とっ、突然!な、なに言っているのよ。こんな大事なステージの上で」
やや緊張した面持ちで、スタンドマイクに両手を乗せた青年は口を開いた。
「今の新曲を。ここにいる春花さんへ捧げます」
一気に、春花へライトが当てられる。眸を見開き、呆然とする春花を、バンドメンバーのひとりが背中を押し、ステージ中央まで連れ出した。観客へ向けていた視線を、春花だけに向け、青年は彼女の手を取る。
「春花さん、愛しています。結婚してください」
「……とっ、突然!な、なに言っているのよ。こんな大事なステージの上で」