奪取―[Berry's版]
 言い終わるより早く。喜多は絹江を抱きかかえ、部屋の奥へと進み歩く。床より、5センチほど浮いて歩いているのではないかと思えるほど、喜多の足取りは軽い。
 抵抗することなく、喜多の腕に抱えられながら。遠い未来よりも、数時間後のふたりを想像し、絹江は思う。先ほどの決断は早計だっただろうかと。
 だが、自身も気付かぬうちに、絹江の口元も綺麗な弧を描いていた。

 ――END――
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