あたしは、あんたのもの。
かなりの時間をかけて、すごくがんばって靴を脱いでリビングにたどり着いたら、義父はすでに出かける準備万端で、立ったままコーヒーを飲んでいた。
背が高い義父は黒いスーツやわく来ていて、キラキラ光るシルバーのシャツは胸元が開いていてそこからシルバーのアクセサリーが見える。
明るい茶色の髪の毛の後ろを立たせて前髪を流してセットしている。
その腕からはものすごく高価な腕時計が覗く。
義父はあたしをチラッと見ると、ポケットから財布をだしてテーブルに万札を数枚置いた。
そしてそのまま何も言わずにあたしの隣を通り抜けて出て行った。