あたしは、あんたのもの。
ネズミの固まってぬれた死がらが5、6個足元に転がってる。
その他にもミミズや、蛾、ありえないほどの数のアリんこ。
最初のびっくりが過ぎて、私は大量に転がるかわいそうな動物たちの前にしゃがみこんで、おそるおそる手を伸ばした。
「ある意味スゲェー」
びっくりしたときに落としてしまった携帯をゆっくりつまみあげる。
白のシンプルなその携帯にところどころついてしまった泥や血を見て、今日はついてないな、とため息をついてしまった。