あたしは、あんたのもの。
バーに着くと、彼は足でドアを蹴り倒すように開けた。
バンっ!!!
大きな音をたてて開いたドアのほうを、中にいた不良どもはめちゃくちゃびっくりした顔で見ていたのを覚えている。
彼はしがみつくあたしを顔が見えないように抱えなおし、ズカズカと入っていった。
そのまま部屋を横切って、奥のドアを一つ開き、中へ入ってもう一つドアを開けると、ようやく彼はあたしをゆっくりと降ろした。
ずっと走ってそしてずっとへたり込んでいた足はしっかりせず、あたしはそのままへなへなっと座り込んでしまった。