あたしは、あんたのもの。






密着した身体が、熱い。








彼はあたしの首に埋めていた顔をあげて、瞳を見つめてきた。








しばらくお互いの目を見つめあう。








あぁ、この人も傷ついてるんだ、と実感した。










俺を捨てないでくれ、と瞳が懇願してるように見えて仕方なくて。











近づいてくる唇を、あたしは今度は拒絶することができなかった。









< 61 / 178 >

この作品をシェア

pagetop