あたしは、あんたのもの。





そんなあたしに、彼は近づいてきた。







今だ。








そう思っていると。









彼の手がそぉっと引っかき傷のあるあたしの頬に触れてきた。










心なしか、震えている気がする。










あたしは思わず顔をあげて彼を見た。








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