シアワセの答え
「ん…気持ちいい」
心地良い風が吹いていて、凄く落ち着く。
もう真っ暗で、チカチカと付く街灯と、たまに通る車だけが道を照らしていた。
少し歩こうかな
そう思って歩き始めようとした時。
「か、上村?」
「え…?」
後ろから声がして振り返ると、そこには吉岡くんがいた。
「なんで…ここに…」
「もうそろそろ部活の大会近いからさ、ランニングしようと思って」
「こんな時間にですか?」
「いや、今日は寝れなくて…気晴らしにね。上村は?」
「わ、私は…あの…寝れ、なくって…」
「上村、お前、足大丈夫なのか?松葉杖って…」
「あ、これは…全然……だい、じょぶです…」
あれ?なんで涙が出てくるの?
全然悲しい事なんて…