シアワセの答え
「行ってきます」
「愛生、送って行くわよ。その足じゃ歩くの辛いでしょ?」
「いいえ、ここから学校遠くないので。大丈夫です」
「…そう?気を付けてね」
ここで優しくされたらまた離れ難くなる。
少しずつでも離れていかないと…
玄関を出ると、そこには吉岡くんの姿があった。
「え?どうしてここに」
「一緒に行こうぜ。松葉杖だし、一緒に行くくらいいいだろ?友達なんだしさ」
友達…高校に入学してからはじてめの友達…
こんな私を友達だなんて言ってくれるなんて…ほんとに、嬉しい。
「あの、はい…一緒に…でも、原田さんが…」
「梓だって友達だろ?」
吉岡くんに出会ってからまだ2日しか経ってないけど、それでも確実に私が変わって行くのがわかる…ほんとに凄い人だな…