吸血鬼は淫らな舞台を見る
手掛かりになるようなものといえば微量の白い粉。リビングのテーブルに残されていた手鏡に付着していた。
友達とドラッグをやっていて喧嘩したか錯乱して銃を撃ったのかもしれない。
凶器に使ったと思われる銃は見つかっていない。
金品など盗まれたものがあるのか確認がとれていないので、強盗や恨みによる犯行なのかもいまのところ不明。
鑑識から具体的な報告があがってこない以上、聞き込みなどの地道な捜査をするしかない。
「うわぁ~ひどいですねぇ~」
お気楽な感想をもらして現場にやってきたのは巡査長の原田だった。