吸血鬼は淫らな舞台を見る
吸血鬼……どうして“奴ら”なんかと一緒に捜査を?!
「ちょっと待ってください。おれは化け物と捜査なんか……」
『背に腹はかえられないんだ』
三宅は言葉をかぶせてきてサトウの意見を受け付けない。
「一週間くれたら事件に目星をつけます」
『それだと困るんだよ。今回のような事件を早く解決してくれないと事件はたまる一方だ。おれも上から尻を叩かれてるんだよ。このままだとリストラの対象にされちまう』
「わかりました」
サトウは抑揚をつけずに返事をした。