吸血鬼は淫らな舞台を見る
テレビに飽きたのか背筋を伸ばして大きな欠伸をすると、テーブルの上のプラスチックケースから鏡、ストロー、剃刀の刃を出して並べ、白い粉を鏡にのせると剃刀で丁寧に線上に揃える。
よく見ると先端を斜めに切ったストローで白い粉を鼻で吸っていく。
青年は気持ち良さそうに深呼吸を繰り返す。
瑠諏は夢でもない現実でもない世界で繰り広げられる舞台を観賞していて「おやっ?」と思った。
それがなんなのか現実の世界へ戻ってから調べないとわからない。