あの頃…
「あいつは今海外」

答えたのは海斗でその後ろで荒井が笑いをこらえられず肩を震わせている

「いい経験だとおもうけど」

だから!その笑顔を向けてこないで下さい!!塔矢先生!!

「心配するな。立花の主な業務は患者の話相手だから」

そう言って指示されたカルテの上

三橋彩良 17歳

「…ということは、19歳」

「年頃の女の子だからね。年の近い女医が居た方が彼女も安心するし、リラックスできるしね」

そんな思惑があったのなら先に言ってほしい

「ということで今日は患者の検査に付き合うことが立花の仕事」

あとそのカルテ一通り目を通しておけよ

「あ、でも内科の方の仕事は」

「それなら黒崎が医局長に話をつけてくれてるから気にしなくて大丈夫」

これから少しの間はこっちが立花先生の最優先業務

「11時には患者が来るはずだから」

「検査は何時からですか」

見上げる瞳が懐かしい

「午後一。患者の準備と検査室の準備ができ次第開始って言うことになってる」

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