あの頃…
「あ、私目星つけてきましたよ」

といって原始的にもカバンから取り出す印刷物

せっかくだからとおいしそうなお店をピックアップしておいたのだ

まさか海斗と昼食を共にするなどとは微塵も考えはしなかったが

まあ、うれしい誤算だ

「さすがというか。何がメインなのかと問いたくなるような」

関心半分、あきれ半分といった瞳を海斗が向けてくる

「いいじゃないですか。黒崎先生何がいいですか」

いろいろ調べてきたんですよ

そういって手渡された紙の束をめくれば

隣、15センチほど下にしるふが並ぶ

170あるらしいし、よく一緒にた飯田莉彩は平均並みの身長なので

周囲からは大きい認識されているしるふも

海斗からすれば小さい

というより程よい大きさだろうか

小さすぎず、大きすぎず

研修中、よくカルテをしるふの頭に乗せていたのはそれが丁度いい高さにあったからだ

なんて言ったら彼女は怒るだろうが
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