あの頃…
「褒め言葉は褒め言葉とわかるものを選んでください」

さ、戻りましょう

「そっち、遠回りじゃないか」

今、しるふが通っていたのがERまでの最短距離

「…こっちの方が明るいじゃないですか」

むすっとしたように視線を逸らすしるふに、

「…ふっ」

思わず吹き出す

「ちょっと笑わないで下さいよ!!」

私真剣なんですから!!

「顔に似合わず怖がりなのな」

そしてガキ

面白そうに海斗が笑う

「怖がりじゃないですから!!ちょっと暗闇が苦手なだけです!!」

そしてガキって言いました!?ガキって!!

「まったく説得力がない」

言いながらどうやらツボにはまったらしい

海斗の快活な笑い声が響く

「黒崎先生!!そこで壺らないでください!!」

ぐぬぬ、唸りながら見つめる先で腹を抱えながら笑う海斗

その笑顔がうれしいような悔しいような
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