あの頃…

閑話

「歓迎会?」

「そう、立花先生の歓迎会、まだやってなかったな、と思って」

どう?

とある昼下がり、カルテを抱えて医局に戻ると神宮寺医局長が手招きをしてきた

「いいですね!!やりたいです!!」

というか、やってほしいです!!

「いいわねー。立花先生いけるクチ?」

「はい!!」

もちろんじゃないですか!!

「じゃあ、さっそく日取りと出欠を」

と、神宮寺と話していると医局のドアが開いて海斗が入ってくる

「あ、黒崎先生、立花先生の歓迎会やろうと思うんだけど、もちろん」

「出席しませんよ」

先手必勝、といわんばかりに海斗が神宮寺の言葉を遮る

「指導医じゃない、あなた」

「雇われです」

それと歓迎会は勤務外です

「つまんないわねー、じゃあ、こうしましょう。黒崎先生は強制参加ってことで」

「医局長」

「いいじゃない。たまには」

にっこりと笑った彼女にはたとえ海斗でも勝てやしない
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