セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
俺は優しく杏の髪を撫で頬に手を滑らせる。




「…昼間の言葉…」



「嬉しかった…昼間の言葉…とっても嬉しかったの…後で涙まで出ちゃった」




「杏…」



やはり…杏も癒しを求めている…



男に全てを委ねる女ではないけど。



一人で子供を育てるコトに限界を感じているのか…



俺は一人で生きていくコトに寂しさを感じている。


佳世(カヨ)との結婚が破談になってから…結婚はしないと決意した。


全てを知られたら…傷つくのは自分自身だし。


だから…一人で生きて行こうと。




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