セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
孝典さんはデジカメと三脚まで持って撮影しに行ってしまった。



「…藤ヶ谷部長も笑うんだな…社内じゃあ…いつも眉間に皺を寄せて…俺たち部下を気難しい顔で見てるから…」



加藤さんは缶コーヒーを飲みながら私に漏らした。




「あまり…私たちのコト…社内には広めないでくださいね」



「俺もいい大人だし…分別はあるから…言わないよ…」



「ありがとうございます…」




加藤さんが孝典さんの良き部下で安心した。




「でも…一人…分別の無い大人が居るから…藤ヶ谷課長も苦労しているだよな」



「誰ですか?」



「それは課長に訊けば判る…俺の口からは言えない…」



その大人ってもしかして…孝典さんを殴った上司?










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