セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~

~杏SIDE~

「帰って来なかったの?孝典さん」



「え、あ…急に仕事で大阪に行っちゃったみたい」



「大阪?」



「うん」



「お仕事か…日曜日には帰って来るのかな?」



「さあね…わからない」


「どうしてわからないの?」



理沙の執拗な質問につい声を荒立てしまった。



「…早く、時間割合わせなさい!」


「…ママ…こわい…孝典さんはやさしいわよ」



「孝典さんのことはもう言わないで!」

< 146 / 227 >

この作品をシェア

pagetop