セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
* * *


「このジュース…オレンジがついてる」



俺は結婚報告しようと杏と理沙ちゃんを連れて隆のBARに行った。



「理沙…それはカンパリオレンジと言って…お酒よ」




「じゃあ~私は飲めないの?」



「理沙ちゃん…オレンジ食べたいのか…特別にお兄さんがオレンジを切ってやるよ」



隆は理沙ちゃんに気を遣い、冷蔵庫からオレンジを出してきた。




「…ありがとう…隆さん」




「…20歳になったら…また…店においで…」





「…隆お前…何を考えてる?」



俺が訝しげに隆を見つめる。



「…お酒を御馳走してあげるだけだよ。何も…嫁に貰おうなんて考えてない…」



「…嫁って…お前なぁ~年を考えろ…」



「…13年後の話だから…俺も44歳だな…44歳と20歳ってやっぱ…犯罪か?」



「やっぱり…よからぬコトを考えてるな…隆」


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