セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
「…俺は父を憎んでいました…」



「どんな理由があるにしろ…人として取り返しのつかない罪を犯したんだ…それで…君も随分…苦労ししたからな…仕方がない…でも…死ぬまで…君の身を心配していたコトは判ってくれ…孝典君」




「留維さん…」



「…子を思う親のキモチ…杏さんと結婚して子を持ったんだ。少しは理解出来るだろ?孝典君いや…理解しなければ…自分と血の繋がらない子は育てられないぞ。俺もバツイチで今の妻の千紘と結婚する時…先妻の娘が居た…俺には何も言わなかったが…千紘も自分と血の繋がらない子を育て苦労したと思う」




俺は杏と入籍した。同時に理沙ちゃんの父親となった。



目の前に座る千紘さんと同じ境遇なんだ。



「血が繋がる繋がらない関係ないわ…これから先…孝典さんと杏さんの間に子供が出来ても…分け隔てなく育てるコトが大切よ」



千紘さんが俺たちにアドバイスをしてくれた。



「…肝に銘じておきます…」



俺と杏の間に子供が生まれても…理沙ちゃんと同じように愛情を注いでいけばいい。


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