セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
懸命に彼女は俺に説明した。


新入社員時代の自分を思い出す。


唯ひたすら…仕事に打ち込んで、キャリアを積んだあの頃。


ワーカーホリック気味で休日返上して仕事に没頭した。


彼女の拙いビジネスライクを少し微笑ましく思う。



「・・・検討の余地はありそうだ」


「…ありがとうございます」


互いに氷が溶けて薄まってしまったアイスコーヒーを口にした。



「薄いな…」


「でも、美味しいです」



「お世辞はいい…」



< 44 / 227 >

この作品をシェア

pagetop