セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
プランの説明で飲むタイミングを失ったアイスコーヒー。

氷が溶けて、味が薄まっていた。


せっかく、課長が淹れてくれたコーヒーなのに…申し訳がない。



先に飲めば良かったと後悔する。


「薄いな」

課長も私と同じ感想を漏らす。


「でも、美味しいです」


「お世辞はいいよ」


課長は瞳を伏せ、苦笑しながら紙コップの中の薄まったコーヒーを見つめる。


課長の切れ長の瞳を縁取るまつ毛の長さにドキッとした。



「!?」


スカートのポケットの中のスマホが振動する。



嫌な予感が脳裏を掠めた。





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