セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
渋滞の上に赤信号。


車は完全に停止した。


「少し口を開いてくれ」


「えっ!?」



藤ヶ谷課長は左手で私の肩を抱いて、身を乗り出し顔を近づけた。


私も顔を近づけていく。


彼と唇を重ねて、口移しに飴が私の口内に入って来た。


彼の口内で小さくなったグレープの飴。

今度は私の口内に甘酸っぱいグレープの味を広がる。


「君に返すよ」


「…はい///」






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