セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
広く清潔なエントランス。


『ヨーセー』のエントランスは所々、花や観葉植物で彩られていた。



緊張で挙動不審な私とは対照的に堂々と受付に歩み寄っていく北条所長。



入社許可書を首からぶら下げて、奥のエレベーターホールに歩いていく。




「今度からは君一人来るんだから、もう少し積極的に動いて…永瀬さん」



「あ、はい…申し訳ございません…所長」



「…まずか2階の商品企画開発部の藤ヶ谷課長に会うぞ」



「はい」



私の一番会いたい人がトップバッターだった。



朝は直で取引先に行ってしまったけど…会社に戻ってるかな?


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