セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
「課長の心臓…ドキドキしていますね」



「当然だ…好きな女を抱き締めているんだ」



「…課長…」



「孝典でいい。俺も杏と呼ぶから…」



孝典さんは私の唇にキスを落とした。


そのまま畳の上に倒れ込んだ。



「ゴメン…震える君の身体をずっと抱きしめていてあげたいけど。理性を抑えられない…」


孝典さんは身体を起こして、視線を泳がす。


「私はいいですよ…私を抱いて下さい…孝典さん」



「…しかし…」


私は彼のベストの裾を掴んだ。


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